こんにちは。
インディーゲームの紹介などを行っているインディーズゲーム放送局です。
2018年11月4日、秋葉原UDXで「デジゲー博2018」が行われました。
今年の特徴
2013年よりスタートし今年で6回目を迎える同人・インディー関連のデジタルゲーム限定の展示・即売会。
回数を重ねるごとに出展・来場者が増加し、去年はまだゆとりがあった4階の会場も、今年は混雑と活気にあふれていました。
また、協賛企業の要望により「SpriteStudio」と「LA-MULANA2」のトークショーが行われましたが、このように会場内でイベントが行われたのは今回が初めてでした。
今回は目に留まったインディーゲームをご紹介いたします。
まずは2階に展示されたゲームです。
1. Zelle
https://www.bijutsukukann.com/zelle
FUMING GAMESはハートフル・ホラーアドベンチャーを出展。
古城に監禁された主人公が部屋を探索し、アイテムを集め脱出を目指すゲームです。
タイトルの『Zelle(ゼレ)』はドイツ語、日本語では閉鎖空間といった意味合いで、ゲーム内の状況を示しています。
探索中に遭遇するモンスターは、その目と同じ色のロザリオを選択することで倒すことができます。制限時間があり、ロザリオ自体が動くといった要素もあるので簡単には敵を倒せないことも。
また、飽きさせない工夫として、前半は1人称視点で進み、後半の世界に入ると見下ろし型のゲームへと変化する作りにもなっています。
開発者のFuming氏は日本在住でドイツと日本のハーフ。
ゲームは日本語と英語で遊べますが、日本語はかなり自然な仕上りで、時には砕けたり、時にはマッドだったりと表現豊かでした。
日本語だけでなく、英語の方も評判が良いそうです。
2. 東方蒼神縁起V
https://wp.gensoukyou.org/souzinv/
苺坊主は2010年に発売した東方ProjectのRPGをバージョンアップし出展。
シンボルエンカウント・コマンドタイプのダンジョンRPGで、過去作品に比べてダンジョンやアイテムが増加したとのこと。東方のキャラ同士のかけあいも健在です。
出展者によれば、ゲーム自体をUnity、エフェクトをSpriteStudioで開発したということですが、据え置き型のゲーム機に比べて処理能力の低いPlayStation Vitaへの移植には苦労されたそうです。
もし選べるのであれば、PlayStation4かNintendo Switchで遊ばれることをお勧めします。
3. 楽園の艦隊
https://www.entis.jp/soft/foe/
Entis softは『隼タッチダウン』が試遊可能でしたが、販売のみ行っていたターン制SFシミュレーションRPG『楽園の艦隊』の方をプレイしました。
かわいらしい女の子2人が主人公ですが、中身はHexマップの本格派宇宙戦争SLGです。
移動、装填、発艦といったコマンドを駆使し艦隊を運用していきますが、耐久度や電磁バリアといったパラメータ、豊富な兵装など細かい部分まで作りこまれています。
またそれだけでなく、会話部分もテキストが豊富な上、ボイスもついているため、ストーリー・ノベル要素も充実しています。
Android版の方はそれなりの性能が必要なため、快適にプレイするためにも動作環境の確認はお忘れなく。
4. THE TRIP FOR OTHERS
GAME-LABOはトリップアドベンチャーゲームを出展。
マフィアのエージェントが任務を遂行するために街を歩き回り、レストランでお客さんの話に聞き耳を立てるなどして情報を集めることで物語を進めていきます。
シリアスな設定なのですが、キャラクターが動物でかわいらしく、そんな彼らが思い思いの日常会話をしているのがとてもシュールです。
こちらの作品は2年ほど前に東京インディーズにて、PC版のプレゼンが行われました。現在はPC版に加えAndroidでも体験版が遊べるようになっています。
5. Magic Scroll Tactics
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000013269
オートリ電子は横スクロールのシミュレーションを展示。
アクションゲームのように横へ横へと進んでいくSLGです。
過去見たSLGは先に紹介した『楽園の艦隊』のように平面的なものがほとんどでしたので、斬新な印象を受けました。
縦方向は高さで、樽や屋根などに上がって攻撃することもできます。
女の子や動物といったキャラクターが可愛らしく描かれているので「戦略SLGを遊びたいけど血なまぐさいのはちょっと・・・」という人でも楽しめそうです。
6. まじかるどろっぷあうと
https://tonarinokoshoten.tumblr.com/
となりの古書店は物理演算パズルゲームを展示。
上から落ちてくる玉を同じ色で4つ以上繋げると消えるパズルですが、このゲームの特徴は玉が固定されておらず、ちょっとした衝撃で動くところです。
そのため4つ並んだと思ったらずれたり、落とした玉とは別のところで4つ並んだりといったことが起こります。
落ち物パズルは落ちたところでピースが固定されるものが多い中、固定されないことがこれほど新鮮で、新しい体験を得られるとは思いもよりませんでした。
二人用(ローカル対戦)として遊べる状態ですが、一人用モードの開発も検討中ということで、完成までにはまだ時間がかかりそうとのことです。
まだまだ豊富な2階の展示
この他、過去にインタビューにお答えいただいたSTUDIO SHINさんは、バージョンアップした『トラップマスター』で出展されていました。
STUDIO SHINさんのインタビュー記事はこちら
【クリエイターインタビュー】『トラップマスター』の開発者・STUDIO SHINさん<前編> - itemstore BLOG
ここまで2階フロアで出展されたゲームを中心にご紹介いたしました。
後編は4階フロアに出展されたゲームをご紹介いたしますのでお楽しみに!
文:インディーズゲーム放送局
インディーズゲームの紹介やイベント、インディーゲームクリエイターの支援を行っています。プレイヤーにとってはメディアとして、ゲームクリエイターにとっては困ったときの巻物(風来のシレンに登場するアイテム)という位置づけで活動しています。
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